大学受験の英語は一般に、英語力よりも学力が問われます。
というのも、英語力しかない人、つまり英語さえ話せれば誰でも合格なんてやってたら、大学はおかしなことになります。
東大も、あくまで学力、英語で学ぶ力がある人を選んでいます。そのあたりが共通テストと大きく違うところかと思います。
4技能のうち、「話す」以外が全て問われる試験とされますが、「話す」は間接的に問2、問3で問われていると思います。
速読力、精読力、多読力、処理能力、処理速度、およそ全ての認知能力(メタ認知能力までも)が同時に問われる、非常にやりがいのある問題です。
対策
最低ラインの対策(stgrongy recommended)
① 高2終了時までに英検準1級取得(受験の前段階の目標)
② 高2終了時までに文法・構文の知識、論理的読解、語い力、をひたすら鍛える
③ 高3で過去問20年分+駿台東大模試20年分
問1A 要旨要約
discourse marker, paragraph reading の知識が必須。
英語力だけでなく、国語力が問われる。
最低でも50問以上の答練が必要。
問1B 長文 センテンスの空所補充、並替英作文
良問しか出ない印象だが、時間との戦い。
最後に解く問題にしたい。最悪、捨て問にできる。
問2 自由英作文と英訳
即興の英語力が問われる。
目いっぱい時間を節約したうえで、スコアを取りたい。
問3 リスニング
毎日英語を聞いていないと、無理かも。
ぜひ得点源にしたところ。
問4A 下線部間違い探し
英文法と語法、それらのモニター機能、さらに文脈の理解が問われる。
最近、難問が続いている印象。文章は難しいが、下線部の間違いは簡単なこともある(2023年とか)。
出題パターンは決まっている。パターンに習熟するべき(問題作成者の視点を持ちたい)。
難しくても、正しい選択肢から消去法で行けば、正答率は上がる。
問4B 和訳
文構造、読解力が問われる。
目いっぱい時間を節約したうえで、スコアを取りたい。
問5 長文
物語文が多い。
しっかりとした読解力が問われる。
単語の補充問題は、めちゃくちゃセンスが良い。
最後に…、高3から東大を目指すとして、東大対策をやるからこそ東大受験者としての資格が得られると思います。
最初から能力が高いから東大受験の資格があるというよりは、1年にわたって東大対策を続けるからこそ東大生にふさわしい資格と能力を得るべく成長していくと思うのです。つまり、始めに東大受験生ありきではなく、東大受験の勉強が受験生を作るのです。
とても大変な試験ではありますが、この試験を楽しめる、というのがもしかしたらとても重要なのかもしれません。何事も、楽しめないと長続きしないですし、楽しめないことはやっていても苦痛でしかないと思います。ひとつひとつの大問を、筆者や出題者とのコミュニケーションと考えて楽しめると良いと思います。