かなりの強敵です。備えが必要で、備えがないとコロっとやられてしまいます。

共通テストが難しい理由

① 6,300語80分の処理 (2024年) 
② 認知能力が全般的に問われる 
③ 長時間のリスニング、1回しか流れない

① 6,300語80分の処理 
「使える英語力」が問われます。ゆっくりと英文を読んでいるヒマはなく、英文をその順番のままテキパキと処理できる力が必要です。さもないと時間切れになるか、時間内で無理に終わらせようとすると思考力がスカスカになるので失点しまくります。本文を全部読まなくても解けるとか、そんな裏技はありません。

② 知識よりも思考力が問われる 
スピード・スタミナ・注意力・集中力・記憶力が問われ、認知力にかなり負担がかかるテストです。英語力のみならず、国語力・論理的思考力もあわせて問われます。かなり、頭をこき使わされます。 知識だけでできる問題はありません。本文を1回読み取ってから設問を見ても、すぐに解けない設問が多いです。あと、絶望的につまらない内容の英文に付き合う必要もあります。

③ 1発勝負のリスニング 
2回文を読んでくれる問題は落とせません。問題なのは、1回しか流れない問題です。何言っているかわからないと、リカバリーのチャンスはなくなります。途中聞き取れなくても英文は容赦なく流れてくるし、しかも文も結構長いので、焦ってパニックになりかねません。日々、英語を聞いておかないと、とても太刀打ちできないでしょう。

対策

まずは“what”よりも“how”が重要です。英語学習は、日曜日は休んで良いとして、毎日1時間くらいは必要だと思います。仮に1時間未満だとしても、「毎日」欠かさずやりましょう。共テ対策は、最低でも半年が問われます。一朝一夕で小手先のテクニックでスコアを上げられるテストではありません。まずは、学習の「習慣形成」こそ、共テ対策で最も必要なものです。

問題種類題名配点語数目安
問1A handout放課後の劇鑑賞 4点160語 3分
問1B website夏季英語キャンプ 6点280語 4分
問2A websiteスマートシューズ10点300語 6分
問2B report通学課題10点300語 6分
問3A newsletterキャンプ部の告知 6点220語 3分
問3B bloghome adventure 9点330語 6分
問4 論説文効果的学習法16点600語13分
問5 物語文コミュ障卓球少年15点650語12分
問6A 論説文収集癖12点640語12分
問6B 論説文クマムシ12点760語15分
    計100点計4,240語計80分
2022年 共通テストの内容 解答時間の目安

【注】 上記4,240語は、本文のみ

今後もおそらくこの大問構成が大きく変わることはないと思うので、このリズムを体で覚えておく必要があるでしょう。マーク模試を受験するたびに、この大問ごとの時間配分を意識して解きましょう。それを受験本番まで繰り返すことにより、本番ではこれが「当たり前」になっているはずです。 試験会場は、特別なことをやる場ではなく、普段と同じことをやり、普段と同じスコアを出す場です。

解く順番は、問1から順序通りで良いと思います。問3まで30分以内を厳守、です。問6は20分だと少ないので、問5までをなんとか55分以内でまとめましょう。①問3まで30分以内、②問4と問5を25分以内、③問6を25分以内、の3部構成と考えましょう。見直しをする時間は残らないと思います。問3までは、設問を先に読んでから解くと良いでしょう。問4・5・6は、本文をしっかり読んで理解してから解いた方がよいかと思いますが、そこは各自自分のやり方を確立しましょう。

ある程度の解答パターンは決まっています。共通点を見抜く問題、出来事を起きた順に並べる問題、言い換え表現を見抜く問題、「事実」と「意見」を区別する問題、計算する問題など、パターンを熟知しておきましょう。やはり、現代文もそうですが、パラフレーズというのが最も大切かと思います。

ともかく、共通テストのおそろしさは「6,300語80分」という言葉に全て詰まっている気がします。普段の学習から語数と解答時間に気をつけて、やさしい英文は速読を、抽象度の高い英文は精読を、と意識して学習することが大切でしょう。